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ほなやっぱり、A子に素直に間違えた事を伝えて、席を移るのが1番ええんやろな…。
でも、いったい何て声かけよかな…?
普通に間違えましたって言うのも格好悪いしな(ーー;)
でも、『席間違えてますよ』って言うて、『あんたもやんか』言われたら意気消沈してまうな…。
ほなあえて、気さくにナンパみたいに軽い感じで言うてみて、あわよくば仲良しなってみよかな…?
いや、万が一恐い彼氏とかおったら、2時間正座で映画見らなあかんくなるで…?
だいたい、席間違えてるようなアホなやつにナンパされても、そう仲良くなろうとは思わんわな…。
ほないっそ、めっちゃアホなやつのフリして、奇声あげたりしてみたら、『あの子ちょっと痛い子やから、席間違えたんやな』って、しゃあないと思ってくれるんちゃうか…?
…そんなんしたら、自分の席どころか、映画館におれるかどうかすら怪しくなってまうやないか!!
万が一、警備員とかに連れ出されんかったとしても、2時間もアホなキャラ続けるということは、それはもう映画どころではないやろ!!
あぁ~…ほんまにどないしよう…。
~妄想終了~
『すいません。ここ僕の席なんですけど…。』
知らんおっさんが、声をかけてきた。
僕は無言で隣の席に移ると、A子を見つめながら、こう思った…。
『お前の席やなかったんかい!?』
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