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その年のお正月に
あたしと紅伽はリーダーの家を訪ねた
お正月なら連絡のとれなくなったリーダーも実家に戻ってるかもしれない!そう思ったから
あたしはそれまでに一度、リーダーの実家に手紙を送っていた
【連絡下さい】と
実家に送れば転送してもらえるか、いつかは見てくれるだろうと思ったから
でも、せっかく訪ねたのにリーダーはボーイスカウトでいなかった
あたしと紅伽はトボトボと帰路に着いた
すると知らない番号から携帯に電話がかかって来たので、勢いよく出た
「もしもし!?」
「あ………綾?俺…解る?」
「リーダー!?」
「うん………ごめんな……」
「うぅん!連絡くれただけで嬉しいよ!今どこなの?」
「今な…三重県…」
「は?」
「三重県なんだよ…さっき母さんから連絡あって、女の子二人来たって…綾たちだと思ったからさ……手紙も……見たのに無視して…ごめん…」
「………いいよ。なんか理由があったんでしょ?仕方ないじゃん!!今度三人で会おうよ!」
「わかった!またメールするよ」
紅伽にはそのやり取りを伝え、あたしたちはリーダーと、リーダーが帰る前日に会うことになった
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