- 手紙 -

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「俺達、本当に卒業しちゃったんだなぁ…」   和輝が呟いた。   無事に卒業式を終え、担任や他のクラスメイトともお別れをした私達は、揃って丘へ向かう。   「…ねぇ、なんかしんみりしすぎだよ。そうだ!いつもみたいに競争しよ。ヨーイドンッ!」   そう言って私は勢いよく先頭を切って走り出す。   急な提案に皆は驚きつつも 「待て~!」 と言いながら追い掛けて来た。   「はぁはぁ…いっちばーん!」   和輝が嬉しそうに叫び、すぐにゾロゾロと他の4人も丘の上にたどり着いた。   そこには太陽の光を受けてキラキラ輝く海と、私達の街が一望出来るいつもと変わらない景色が広がっていた。
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