死と友人

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『ゴートゥーザーヘヴ~ン!!』 「天国行きたいのか?お前は」 『言葉のあやだってのに……まあ良いやぁ』 成仏したくない奴が天国に行こうなんて言ってどうするつもりなのか。 そんな事を考えながらバイクのアクセルを握った。 「……遅いよ、零の字」 校門前で待っていた水無にややキツめに睨まれた、夏を感じさせる薄着めな私服を見て何と無く季節を感じる。 「罰金」 罰金を払う気は更々無い、何故なら今は2時ジャストなのだ。 「俺が金欠なの知ってての横暴か?それに今は2時だ」 「馬鹿者、こうゆうのは10分は早く男が先に来ているもんでしょ」 あやめと同じような事言いやがった、こうゆうのは彼氏彼女の関係になってから言ってほしいものだ。 「そいつは知らなかった、後々の為に参考にしておくよ」 「その参考を後々まで覚えてれば良いけどね」 毒舌に次ぐ毒舌だが、別にこの程度で怒る程俺も餓鬼ではない。 「……で、何処に行くんだ?」 「ああ……ちょっとこんなのを拾ってね」 映画のチケットが二枚、彼女の人差し指と中指に挟まっていた。 「はい、これ」 一枚渡されたそれを見て零は軽く目を細めた。 ロード・オブザ・ロード、道物語とゆう三部作の大作映画のヒットに続き映画では近年続き物の作品がしのぎを削り始めた。 その中で一際異彩を放った人気作、左腕の白蛇とゆう映画の三部作めの映画チケットだ。 今年で完結する事は知っていたが更々見に行くつもりはなかった、二部作めまで見たにも関わらず…だ。
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