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そして…家に到着した。
トントンッ……ガチャ
「こんばんは、優姫ちゃん。」
そこには蒼と同じくらいの年の優姫と呼ばれる少女がいた。
「あっ…こんばんは一条さん。」
「黒主理事長いるかな?」
「理事長ですか?いますよ。外は寒いですし、中へどうぞ。」
「おじゃましまーす。」
そう言って蒼は拓麻の後ろに隠れ、優姫の案内で部屋へと入った。
「一条さん、その子はどうしたのですか?」
「理事長が来てから説明するよ。」
そして10分後理事長が部屋に来た。
「いらっしゃい、一条くん。どうしたのかい?」
「実は……」
それから一条は今まであったことを話した。
「それは大変だったね。それでこの子を預かってほしいと言うことだね?」
「はい、そうです。この子一人ぼっちで両親も……だからお願いします。」
と言って理事長に頼んでいた。
「ボクは構わないけど優姫と錐生くんがね…」
「私は別に構わないですよ。零のことは私に任せて下さい、説得しますから。」
「それは良かった。それじゃあよろしくね。えっと…名前は?」
「………」
「蒼ちゃんだよ。まだ話せないみたいだね…」
「よろしくね、蒼ちゃん。大丈夫だよ、怖かったよね~安心して。優姫、部屋に案内してあげてくれるかい?それと着替えをお願い。」
「分かりました。こっちだよ、蒼ちゃん。」
「…………」
黙ったまま拓麻の服の裾を引っ張る。
「この人達は大丈夫だよ、蒼ちゃん。怖いことはしないから。また会いに来るから仲良くするんだよ?」
「…………」
黙ったまま頷き優姫の後について行った。
「理事長、もう一つ大事なお話が…」
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