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「なんだい?」
「実は僕があの子を偶然助けたのはある事を調べてたからなんです。」
「ある事とは?」
「ヴァンパイア一族の薐葵家について調べていたのですが……まず調べた結果から話しますね。薐葵家は研究家でタブレットや吸血鬼の研究で有名なんですが、ある研究を内緒で取り組んでいたのです。その研究とは……吸血鬼のタブレット代わりに吸血鬼の赤ちゃんの遺伝子を操作し吸血鬼が食べたくなる血=餌を作ったのです。」
「それは……すごい研究だね。その実験体になった赤ちゃんは可哀想だね…。」
「その赤ちゃんについて調べてみたら…なんと薐葵家の愛娘……蒼ちゃんだったんです!」
「えっ!あの子が!?」
「それから……何年か経ち蒼ちゃんが成長しだしますますその力(餌)が強くなり始めたので、薐葵家は蒼ちゃんが狙われると思い対応策として、ローズ(薔薇)型のネックレスとブレスレットを蒼ちゃんにつけさせ、首筋にはローズ型の封印をつけました。
封印には一応なってますがもう一つ効き目がありそれは、吸血鬼としての能力を封印してるのです。その封印は蒼ちゃん自身が外せるようになってるようです。だから周りから見たら蒼ちゃんは人間に見えます。
それから蒼ちゃんの餌を唯一吸うことができる吸血鬼は蒼ちゃん本人が選んだ吸血鬼だけです。その吸血鬼にはネックレスとセットのブレスレットを相手に付けさせなければなりません。まぁ契約みたいなものですね。」
「蒼ちゃんはこの事を知ってるのかい?」
「はい、知ってるようです。
ですが両親を失ったショックからその事事態が頭から抜けるように落ち、その事だけ記憶喪失してるようです。
あと、自分がヴァンパイアだということを…。
襲われそうになったときはヴァンパイアの力の封印が知らぬ間に解除され使ってたようですが、また封印されてますね…
餌を狙う吸血鬼達に両親までもが犠牲になって…。
僕が薐葵家に行って助けれて良かった。
それから蒼ちゃんも一応吸血鬼ですから、学校に行きだして慣れてきたら吸血鬼側に行った方がいいかもしれません…いつ封印が解けるか分かりませんしね。」
「そうだね…」
「今は口を閉ざしてますが時間が経てば話すようになりますよ。」
「調査ご苦労様だったね。今日は疲れてるから帰って休んでくれ。」
「いいえ。蒼ちゃんをよろしくお願いします。どうか守ってあげて下さい。」
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