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彼女に呼び出された私はいやいや彼女のいる教卓の前に立った。彼女は私をじっと見ている。私は目を反らして周りを見る。すると、皆がこちらを見ているのである。周りの目が気になり私は何故だか急に怖くなってきた。
すると、担任のS先生が私に話しかけた。
『お前なんでやんないの。やればいいじゃん、みんな推薦してくれたんだから!』
それに私はこう答えた。
『絶対嫌ですよ!めんどくさいじゃないっすか。ほんとに絶対やりたくないです!!』
彼女がまた言う。
『なんで絶対なの?絶対なんてつけなくてもいいじゃん。絶対はよくない。』
私は驚いた。彼女は私が学級委員をやらないことに対してではなく、私が断る際につけた《絶対》という言葉に対して怒ったのである。私はうつむいたまま話を黙って聞いている。皆の目の前で怒られている私は恥ずかしい気持ちでいっぱいで、さらにその話を聞いているうちに私の胸の奥から何か熱いものが込み上げてきた。
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