28人が本棚に入れています
本棚に追加
いつだって一直線で、なんやこいつ阿呆やなぁ、そうとしか最初は思わんかった。
嘘の一つもつかれへんかって、どうやってこの世の中生きて来たんやろ。
ぽちみたいに騙されたんやろか。好奇心は相手への興味へとあっと言う間に様変わりした。
それから何故か一緒に旅をするようになって、そんな阿呆に惹かれている自分に気付いた。
…………オレは偽り人や。
この世の中、嘘なしじゃ生きられへん。
けど馬鹿正直に生きるってものそれはそれで大切で、やから多分、オレはアイツにどうしようもなく焦がれたんやろう。
嘘なしじゃ生きられんオレと、絶対に嘘をつかんアイツ。
自分にないものほど人間欲しなるゆうけど、どうもそれはホンマらしい。
んでそれは、オレの場合は確実に手に入らんもんと来た。
なんかごっつ腹立つ。
やからオレは嘘をついた。
人生最大の嘘を。
「なあ薬馬ー」
「? なんだ」
「好きや」
「……………は?」
「きゃー、空さんが告白しましたー!!」
「ちょ、ぽち黙っとりぃ」
「……………は?!」
あ、顔真っ赤になった。
ほんまからかいがいのあるヤツやで。
「ってゆーのは嘘や」
「なっ?!」
「きゃー、嘘の告白でしたー!ボクドキドキしちゃいましたー!!」
「アホ、なんでお前がドキドキしとんねん。って、あれ、薬馬ー?薬馬くーん?」
「…………お前っ!!!」
「きゃーっ、薬馬さんがご立腹ですー!!」
「空さん、ボクのマネをしないで欲しいですーっ」
「ふざけんじゃねぇっ!!」
「あはは、騙される方が悪いんやろーっ」
当然嘘、っつーのも嘘やねんけど。
それも騙されんのが悪いんやで?
嘘の中にほんの少しの本当を混ぜて、
伝えた想いよ、キミに届くな。
(でないと嘘ついた意味ないやろ?)
■□■□■□■□
小四郎くんの口調がわかりません。←
空の口調はなんとかなった気もするのですが………。
あ、書いてて一番楽しかったのはぽちです(笑)
…しかし、結局何を言いたかったのかさっぱりですね(苦笑)
最初のコメントを投稿しよう!