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【好き“でした”】
アンタのその腕も、瞳も、声も。
何もかも全て。
全てが、俺のために在るのだと茫然とどこかで思っていた。
それが、そもそものアヤマチ。
アンタにとっては、俺なんて長い年月に偶然関わった人間の、一人。
切り捨てることなんて、簡単だったんだろう?
俺を守ってくれたその腕だって、代わりがあったからこそ、切り捨てたんだろ?
「、陛下」
陛下って、呼ぶなよ。
アンタの陛下はもう俺じゃないんだろ。
「―――魔王、陛下」
ああもう、嫌だな。
アンタの声、一番好きなのに。
今は一番、聞きたくない。
「なにかな?」
愛してる。
愛してました。
愛も語れないようなガキだけど、それだけは絶対に真実(ほんとう)だったんだ。
それなのに、
「――――――ウェラー卿」
裏切ったのは、アンタだ。
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随分と前に書いた代物。
陛下はきっと笑顔で振り返ったのでしょう。
そしてコンラート閣下は多分泣きそうな顔になっている、はず。←
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