カ ミ カ ク シ

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《頂きました。》 サランと千歳が手を合わせた。 ウカイが作った料理は、全て空になった。 いっぷく~と言わんばかりに千歳は、足を組んで楽な体制に入る。 ウカイとサランが千歳が座る反対側に座る。 親子三人の家族会議みたいだ。 サランは、ここに来た時と同じように 黒のエナメルバックとその他の物品を並べてまた座った。 『さて…飯を食ったから、 行ってもらうか! スエンになッ』 『げ…(やっぱそうなるか)…俺は…』 『サラン 物品の説明でもしてやれ』 『はい。 千歳様、このバックの中身を軽く説明致します。 スエンに行ったら ピアスホールに このピアスをしてください』 小さい木箱がエナメルバックの中に入れられる。 『そして次に…』 サランが説明をしているなか、俺は もう引き返せない。 と思いながら ボーと考えていた。 もう… 会えないのか。 親父.. 母さん... 未羽... 柘弥さん... 大地...。 真成...。 亮さん…。 荵さん…。 太陽…… お前とは、本当に離れられて良いかもしれないな。 会えなくなるのは、正直…悲しくて 辛くて……死にたいような気持ちだけど 太陽…俺の事を忘れて、違う奴と幸せになってもらいたい。 俺と、お前は 血が繋がってるんだ。 叶わない恋より 叶う恋をしてくれ…。 俺は、スエンに行く。 行かなきゃ地球が無くなるってさ…嘘じゃなさそうだ。 皆に迷惑かけるよ 突然でごめん さよならは、言えなかったけどさよならだ。
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