接近

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買ってきた材料が役に立ち、美味しいおかゆを作ることが出来た。 おかゆと水を持って奏くんの元へ行くとまだ寝息を立てて静かに眠っていた。 あぁ…ずっとこの顔を見ていたい…。 でも起こさなくっちゃ。 せっかくのおかゆが冷めちゃう。 わたしは奏くんのすぐ側に行き、声をかけた。 奏くんは、うーんと唸って寝返りをうった。 危ない!! 奏くんの体はベッドから半分落ちるようになった。 わたしはとっさに奏くんの体を支える。 触ってしまった…。 わたしの王子様に…。 時が止まればいいのに…。 奏くんの体は熱のせいかとても温かくて、それに負けないぐらいわたしの顔も熱くなっていった。 心臓が破裂しそう…。 嬉しいけれどわたしには刺激が強すぎるわ…。 少し名残惜しくなりながらもわたしは奏くんを起こした。 「わぁ、ごめん、愛音チャン!!」 起きてすぐにわたしから離れる。 やっぱりもったいなかったかしら…。
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