会話であいうえお小説 告白編その1

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      前置き  さてさて、   季節は秋。  連休明けの護樹遠(ごじゅおん)中学校二年三組は、美少女転校生が来るといううわさで持ちきりだった。  とはいえ、主人公の相生植緒(あいおいうえお)は、そんなクラスの喧騒にはまったく関心のない様子で教室の隅の自分の席にて気だるそうに頬杖をついていた。  唯一思うところがあるとすれば、自分の隣の席が空いている。という事だ。他にも空いた席はあるが、もし転校生が自分の隣に来てしまったら少し面倒だな、と思う。思うが、まあ来た時は来た時で最低限の面倒は見てやろう。と、その程度のことである。  周りが関心の無い話題を続けるので、植緒は、しまいには机につっぷして眠り始めてしまった。  その眠りはホームルームにまで及んだので、植緒は、転校生の自己紹介を聞く事も、転校生が自分の隣の席になった事も、そしてその転校生が自分の知り合いであった事もまったく気付くこと無く、惰眠をむさぼり続けていた。  と、いうわけで、一時間目前の休み時間に全部まとめて驚く事となる。    そんじゃ、あいうえお小説すたーと‼→
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