8月6日7日8日 俺とメリーさんの不思議な3日間

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「まあ事の事情はよ~く分かった。要するに、あんたはもう生きてるか分からない男にもう一度逢いたいって事だな」 『はい…そうなりますね』 これだと他人から独り言を言ってるように見えるが俺は心で話すより声に出して話していた。 だって…書きにくいんだもん! と、言うことでお化けさんの話によると自分はいつどこで死んだのかも分からなく、さらに昔男祭りで告られる筈だった男に逢いたいと言う無理な話だった。 名前はタカちゃん。 全く…何も情報が無いと絶対無理な話なんだがな…それに名前がタカちゃんってあだ名じゃん! 「はぁ…つかあんたは何で俺に取り憑いたんだ?確か共鳴がどうとか言ってたよな?」 『あっ…それはあなた様が私と同じ気持ちだったからだと思います。』 落ち着いた口調の声なんだが顔が見えないから感情が掴みにくいな。 俺と同じ気持ちか…お化けさんは告られる側、俺は告る側…どっちかと言うと和奏に取り憑いた方が良いんじゃないか? 『それはその和奏って方はあなた様から告白されるって思ってないから共鳴出来なかったんだと思います』 あっそうか。心の声も聞かれてるんだった。これから余計な事は考えないようにしよう。 「そうか…なら何で俺なんだ?俺以外にも告白する奴がいるんだからそいつに取り憑けば良かったのに」 『あっ…それはあなた様の心に邪な感情が無く、純粋で清らかだったから取り憑けたまでです。』 左様ですか。俺の心には邪な感情が無く純粋で清らかな心を持っているのか。 なんか納得出来ないな
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