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そんな事考えながら無意識に手は進めていて、気付くとノルマのビーズは通し終わった。
『………』
『………』
えーと…
これってどうやって玉止めすんの?
『…し、清水さん…』
声掛けたら、返事はないものの顔をあげてくれる。
『これ、終わったんだけど玉止めって…どうすんの?』
『…残ったテグスを結べばいい…』
……
や、それは解るって。
それをどうすればいいか聞いてんだけど…
なんかとっつきにくい女だな…
『…う~ん…ごめん、うまく出来そうないからやってちょうだい?』
なるべく明るく言う。
『……貸して』
一瞬『は?何言ってんの?』って顔しつつ、手を出された。
素直に渡すと素晴らしい位綺麗にまとめて、余ったテグスを切ってくれる。
『……はい』
それだけ言ってまた自分の作業に集中する。
『…ありがとう…』
俺、嫌われてんのかな…
結構何処でも『かわいい』って皆にマスコット的癒しを提供してきた俺としては彼女の態度はちょっとショック…
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