第二章 黒桜高等学校入学式

13/15
前へ
/236ページ
次へ
「おいっしょっ!!」 猛は拳を振りかぶった。 “やられる” 俺は瞬時にしゃがんだ。 「グワッ!」 ストレートに出された拳は暁の顔面に綺麗に入った。 暁はそのままふらふらと倒れた。 今だ!! 俺は体勢を整えると、出口へ走り出した。 「逃げたぞ!!追え!!」 猛の怒声に従い、一年達が後ろから追ってくる。 「待てやぁ!!」 つかなんでおれ…追われてんだよ!? 学校内を走り、カーブというカーブを曲がり、障害物という障害物を避けて走り続けた。 体育館のある一階から三階へ上がり、再び一階へ降りて来て、職員室前に近付いた時、職員室の中からスーツ姿のハゲオヤジが出て来た。
/236ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6103人が本棚に入れています
本棚に追加