第詠章 黒龍覚醒

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腹部の溝辺りにアッパーを入れ、腹部を押さえ、体勢を低くしながら呻く青メッシュの左こめかみに回し蹴りを見舞った。 「ぎゃっ!!」 青メッシュは変な声を上げて、その場に倒れた。 「“殺られちまうだけ”だろ。」 低く冷たい声でそう俺は言い放った。 その時、大粒の雨が降り注いだ。 俺の中のなにかが爆発して、血の気が引いて貧血みてえにふらつくけど誰にも…“負ける気がしねえ”んだよ。 「かかってこいよ。カス野郎共が。」 そう冷たい声で言うと一瞬残りの八人は後ずさりしたが直ぐに顔の色を変えて、 「糞餓鬼ぁ!!!!」 と叫んでこちらへと駆けて来た。 俺は雨で濡れた髪をかきあげ、身構えた。 雨はなにかの始まりを告げるかのように更に更に強く降り続けた…
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