5人が本棚に入れています
本棚に追加
昼と夜の狭間は、此岸と彼岸の狭間に類似していると言う。
――――そう、黄昏時。
橙と紺に交入る細道は、足下を人ならぬモノに足下をすくわれる。
そんな風に親から躾られなくなったのは、いつ頃からだったか。もう現代に、そのような『闇』は無くなってしまったのかも知れない。
誰も闇に潜む人ならぬモノの姿が、視えなくなってしまったのかも知れない。
しかし彼は、視えていた。そして追われていた。その人ならぬモノ『妖―あやかし―』から。
最初のコメントを投稿しよう!