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父親の助言を守り、その事件を境に神人は異形のモノを視ても誰にも言わなくなった。唯一、父親をのぞいては。
父親は、どんなに信じられないモノを見ても、ただ笑って聞いてくれた。そして対処の方法を教えてくれた。
年を重ねた神人は、妖達は視えるだけで手を出さないことを覚えていった。時に悪戯をされ、物が無くなったり…と、いうことは多々あったが。
ただ一つ。
時にして、あまりにも鮮明に見え過ぎてしまい、あたり前のように接してしまうこともあった。
友人には視えない友人を仲間に誘ってみたり…時には小さな子供に声をかけて、近所のおばさんに気味悪がられたり。
まだ幼い子供にとって、神人の姿が異形に視えていってしまうのは、仕方ないことだったのかも知れない。
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