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今日は海に行こうか。
なんとなくそう思い、気まぐれのまま美優は海へ向かった。
砂浜に打ち寄せる波。
まだ沈まない太陽を見て日が長くなったなと感じる。
リードをつないだまま砂浜を歩く。
「こんにちは、散歩ですか?」
突然かけられた声。
振り向くとそこにはラフな格好の男がいた。
「可愛い犬ですね、名前なんて云うんですか?」
犬を触りながら男は聞く。
「…パル、です」
一体なんだ、こいつは。
そう思いながらも無視するわけにもいかず美優はこたえた。
「パル。名前も可愛いですね」
頭を撫でながらそう言った。
パルはしっぽをブンブン振っている。
ずいぶんこの男を気に入ったようだ。
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