涙の力

1/3
前へ
/105ページ
次へ

涙の力

人間の歴史は、たった一粒の女の涙で変えられる。 周蔵は、真っ赤な目に大粒の涙を浮かべる。悦子を見て、魂を鷲掴みされたのだ。 なんて、美しい女性何だろうと、赤子のように無心になって円錐形の真ピンク色の乳首を口に含みしゃぶっていた。 悦子はまだ小さかった周蔵が海水浴の時に、セパレーツ水着の悦子に可愛い股関をグイグイ押し付けていた。夏のワンシイーンを思い出していた。 同時に周蔵を自分の虜にしてみせる。と、いった深い決意をメラメラと燃やしていた。 周蔵は気付いていなかった。流山にマンションを買ったのは、一雄が決めたのではなく、悦子が周蔵と一緒に住む為に、購入した物件だった。今回の一雄の失踪事件は、悦子と一雄の大芝居だった。 現に、一雄は杉並区の善福寺町のマンションに住んでいたし、一週間京都に出張中に仕組んだ。巧妙なトリックだった。 周蔵は自分が蜘蛛の巣にかかったとも知らず無心に、悦子の乳房を愛撫していた。もうじき雌蜘蛛の糸でがんじがらめにされることなど夢にも思っていなかった。 周蔵は悦子の作り話に騙されていた。 浮気ぐせが、酷かったのは旦那の方ではなく、悦子の方であったのだ。 悦子はズボンのファスナーを引き下ろして、トランクスの前から、すでにギンギンに怒張したペニスをつまみ出して、指でシゴキ始めた。
/105ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43人が本棚に入れています
本棚に追加