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『総務課の部長仕事だと表に連れ出され、よりによって、部長のマンションに連れ込まれ、抱かれたんです‼酷いでしょう。セクハラどころか強姦だよ‼』
悦子は周蔵の話しに耳を傾けていた。
『きっと、彼女はバージンだったのよ。部長を信じて、ついて行ったのよ。許しあげればいいのよ』
『ええっ‼部長にやられたのに?』
『力づくでされたんだもの?』
周蔵は意外なな悦子の返答に暫く思考回路が停止した。
そのことを、一雄にいったら
『お前が先に食っていれば、勤め先の上司くんだりに、バージン奪われなかったんだ。お前の責任だ。彼女が気の毒だ‼』
と、逆襲を浴びたことがあった。
『僕が優柔不断なのですか?』
『女は言葉より行動なのよ…』
確かに、悦子のいうとおり一雄は決断力も行動力も抜群であった。一雄ほど周蔵のライバル心を煽る男はいなかった。
だから、今回の晴天の霹靂を勤務先の国会図書館の資料課で悦子から電話で一報受けたとき、内心腹のなかで、小躍りしていたのだ。
わざわざ10間の有給休暇とって、乗り出して来たのは、一雄を助けるためても、真相を究明するためでもなく、優越感にひたりたったのかも知れない。
現に、悦子と肉体関係持とうとしているのも一雄にたいする嫉妬心の衝動に駈られた春藤かも知れなかった。
ブラウスのボタンを外し、ブラのフロントホックを周蔵が外そうとするなり
『恥ずかしいから、止めて‼』
と、悦子が周蔵の手を払いのけた。
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