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「静かな場所もいいし…… 賑やかな場所でもいいし……」
静かな場所。
山とかだろう。
賑やかな場所。
この時期だと、海とかだな。
「僕はどこでもいいよ。君らしい君がいれば」
「あたしらしいあたしって何?」
僕の言葉に、彼女は首を傾げる。
僕は、説明しづらいとだけ言って、それきりにしておいた。
「あーっ!」
「あー?」
「この写真、懐かしい~」
彼女が見てるページの花畑の写真。
あぁ、これはいつだったか……
二人して、地図にもないような場所で、手を繋いで歩いたんだっけ。
僕はそこで見つけた花を摘んで、彼女に似合うだろうか? とか言って、本気で首を傾げたりしてた。
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