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とある晴れた日。
小鳥達の唄が、夜明けを合図していた。
あぁ、こんな何でもない日にも、ドラマはあるんだな……
彼女は僕の隣にいる。
あぁ、一日が始まったんだな……
こんな何でもない日が、僕らにとっては記念日になる。
(寝顔、撮っておこう)
そう思って、カメラを構える。
「ぅ……ん?」
「ぁ、ゴメン。起こしちゃった?」
「ううん…… おはよ~」
昨日ぐずってたせいか、少し瞼(マブタ)が赤い。
「不安になったら言えよ? お前のために唄まで作ってやったんだから」
「うん~…」
半分寝てるな。
まだ朝早いし、彼女には少し辛いか。
「ねぇ、あの花畑、行こう」
「すっかりお気に入りだな?」
「エヘヘェ~」
寝ぼけ眼のまま、微笑む。
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