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「ぁ、いっけない! お使い頼まれてた!」
突然彼女がそう告げた。
「ごめん。ちょっと戻る!」
「うん。大丈夫だよ」
「ホントごめん。またね~」
「うん。また」
そう言って、いつものように僕は彼女を見送った。
いつものように。
今日もまた、『好き』と言えなかった。
こんなにも彼女を想うだけで苦しくて、愛しさが増していく。
また彼女に会いたくて、彼女が好きな唄を繰り返し口ずさむ。
そんな帰り道。
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