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「お待たせー」
相変わらずの笑顔でドカッと由宇の隣に座る。
ここからは、お母さんの独壇場。
携帯電話がどこにあったとか、知り合いの誰々に会って立ち話しちゃったとか。
由宇の相談は一時中断となった。
なんだかんだと話しをしているうちに、僕の子供がカブトムシを飼いたいと言っていた話になり、
「近くにたくさん捕まえれる場所があるのよー」
という話になった。
僕は軽く、
「そうなんですか、いいですねそんな場所があるなんて」
程度の返事で流しておいた。
この時由宇は笑顔に戻っていた。
まだこの時点で僕は由宇をお客さんの娘としか見ていなかった。
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