包帯

2/5
前へ
/221ページ
次へ
彼女と・・・、目が合った。 どうやら起きたようだ・・・。 しばらく目があったまま・・・、黙っていた。 「あ、あの・・・」 と声をかけた瞬間、いきなり顔面に前蹴りをくらった。 かなり強烈な蹴りで、オレは座ったまま後ろにでんぐり返るように転げた。 「い・・・、いってぇ!!」 そんなオレを無視して部屋から逃げ出そうとする彼女。 「ちょ!ちょっと待って!」 彼女はオレの声を振り切り、オレを飛び越えた。 が、派手に転んだ。 感覚が無いので気付かなかったが、オレの腕からはかなりの出血があったらしい。 その血がフローリングに溜まり、運悪くそこに着地したんだろう。 どうやら頭を打ったようで かなり痛がっている。 「だ、大丈夫っすか・・・?」 おそるおそる声をかける。
/221ページ

最初のコメントを投稿しよう!

660人が本棚に入れています
本棚に追加