満月の誘惑

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いつも通り... 満月の隣には瑠奈がいて、瑠奈の隣には満月がいる... 二人は双子で魂の片割れ同士.... 「瑠奈…?泣いてるの…?」 いつも明るい瑠奈が泣いている… 瑠奈が泣いていると満月も悲しくなってくる… 「大丈夫…?」 「…。平気だよ…」 今宵の月もとても綺麗なのに… 雲一つ無い、とても澄んだ夜空... 空には月のほかに、眩いばかりに散りばめられた月のかけらたち.... 最高の夜空... なのに… 「満月…」 「…瑠奈?」 ギュッと、満月を抱きしめる瑠奈... 瑠奈は決して、月明かりに当たろうとはしない... ましてや、どんなに綺麗な夜空でも… 窓にすら近づこうとしない… だから、つい訪ねてしまっんだと思う… 「…月が怖いの…?」 「…」 答えは返ってこなかった… 瑠奈はただフワリと笑うだけだった…
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