5人が本棚に入れています
本棚に追加
息苦しくなった車内の中で、ふと、ある妄想が浮かんだ・・・
―マーキング―
自信と誇りというエキスを込めた小さな小瓶を自分のテリトリーのモノの周囲にふりまく女(ヒト)の姿・・・。
それはある者には甘美な媚薬でありながら、ある者には縄張りの主張にもなる・・・。
パワーウィンドウの窓を少し開ける。
それでも、ほのかな香りは薄いカーテンのように漂っていた・・・。
やんわりとした優しさを装いながら、しかし確実に、彼に近づこうとする者を絡みとろうとしているようだった・・・。
最初のコメントを投稿しよう!