虚しさは突然に

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そんな毎日を繰り返していた、ある日の朝。 いつものように そろそろだな と向かいのベランダに目を向けると、ソコにはいつもと違った光景が目に飛び込んだ。 「…誰だ…?」 俺の思考は、その光景によって少しの間停止する。 …向かいのベランダには、いつもと変わらない栞と…見知らぬ男が、仲よさ気に立っていたのだ。 栞が洗濯物を干している横で、男はベランダに寄り掛かりながら何かを話している。 栞もソレに答えるよう、あの可愛らしい、柔らかな笑顔を浮かべて相槌を打っていた。
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