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けれど俺の中では、まだ[恋]にまで発展はしていなかった。
どちらかと言えば[興味]に近い感情だったのかもしれない。
彼女の事を知りたい…
そんな気持ちから始まったんだと思う。
彼女に近付く為に、さして見たくもないDVDを二、三手に持ち、彼女の居るレジへと向かった。
「いらっしゃいませ!会員カードはお持ちですか?」
高くて可愛らしい声が俺に向けられている。
緊張から声も出せず首を横に振れば、彼女は穏やかな笑顔を俺に向け
「お作りになられますか?
入会金五百円かかりますけど…」
マニュアル通りの台詞であろう言葉を告げた。
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