あたしのベランダ

7/7
前へ
/26ページ
次へ
あれからどのくらい経ったのだろう。   寝呆け眼で部屋を見渡すと、夕闇で薄暗くなっていた。   「…わいぃ、また寝てしまったじゃぁ…」   と、つぶやくも体は眠ったままだ。   時計の針は6時を差そうとしていた。   「…洗濯物、洗濯物…」   ベランダでは、とっくに乾ききった洗濯物が風に揺れている。   「…洗濯物、取り込まねばなんねぇべぇ?…」   自分に言い聞かせるようにつぶやいて、ごろごろと転がる。   しばらくすると、大きなあくびを一つしてから、むくっと起き上がった。   頭をかきむしると、やっとこさ立ち上がってベランダに向かった。  
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加