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カラスはベランダの真正面にある木の枝にとまった。
「あたしのプチトマト!!」
そう、カラスがくわえていたのはさっきのプチトマト。
カラスは枝の上から我がもの顔であたしを見下している。
「返せっ!泥棒猫!」
カラスは怒鳴り声に驚いて奥へ飛んでいってしまった。
「くっそぉ!なにや、あのカラスはぁ!ああ、もう!」
一度は諦めたものだったが、目の前で他人に盗られるというのはどうしようもなく悔しいものだ。
しばらくあたしの怒りは治まらなかった。
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