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「何誤ってるんだよ?ユキ姉?」
「ユキ姉ね、タカフミの事、あの人に言えなかったのよ。」
「別に、それは良いよ。その人の連絡先とかわかる?」
ユキ姉はコクとうなずいただけだった。
「教えてくれる?」
おれはユキ姉に聞いた。
「会いたい?」
ユキ姉の問いに俺は正直な気持ちを答えた。
「ん~正直、今はその人の事恨んでない。
姉さんやユキ姉と同じ歳なんだろ?その人って。」
「そうよ。」
「さっき、同窓会で会ったって言ってたからさ
だから、もうその人にはその人の家庭があると思う。」
「そうね。その人は結婚しているわ。子どももいる。」
「だろ?ユキ姉も4年前だっけ?結婚したじゃん。
普通ならユキ姉達ぐらいの人は結婚してる
俺だってそれぐらいの事はわかってる。
その人の家庭まで壊す気は無いし、名乗りでる事もしない
だから、俺は会うというより、見てみたいんだ。
できれば、姉さんとの事も聞きたい。
だから息子としてではなく、元カノの弟として会いたい。
ん?何か変だね?元カノの弟としてってさ」
俺は明るく振舞った。
「そう、じゃ、私が月曜日連れてくるから。」
「本当?お願いね、ユキ姉。」
「でも、相手も予定とかあるかもしれないから絶対とは言えないよ」
ユキ姉は最後にその言葉を付け加えた。
俺はユキ姉とその人との関係を知らなかった。
その時はただユキ姉は知り合いだと思っていた。
月曜日までは・・・
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