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一章「真実」
早く学校についた俺は何をしようか迷っていた。
「図書館で勉強しても良いけど…気分じゃないし
困ったな…コンビニで立ち読みでもするかな。」
学校の向かいには某大手チェーンのコンビニがある
俺はそこで時間を潰そうと雑誌の立ち読みをしていた
どれぐらいたっただろうか、少年誌を2,3冊読み、
そろそろ登校してくる生徒もちらほら見え始めた
「おい、タカフミ!」
後ろから声がした。
振り返ると幼馴染の「ナツキ」がいた
「ナツキ」は女子弓道部のホープで
その男っぽい性格から女子のほうから人気が高かった。
どうやら早朝練習の後らしい。
「おう、ってかナツキお前コンビニに袴でくるか?普通?」
「ん?悪いか?それより、めずらしいなお前が朝にコンビニいるのも。」
「まぁな、それより、お前時間大丈夫か?ヤバイんじゃね?
色々、あんだろ?ほら、お前袴のまんまだし、着替えとか?」
ナツキは袴のポケットから携帯を取りだして、時間の確認をした
「お~そうだな、サンキュ!」
そう言ってナツキは持っていた飲み物をレジに向かった
途中で立ち止まって俺に言った
「なぁ、タカフミ」
「ん?なんだ?財布でも忘れたか?」
「ちげーよ!」
「じゃ、なんだよ?」
「なんか、今日お前違うな。」
「はぁ?何がだよ?」
「なんか、今日は優しい…っていうかさ、なんかあったんか?」
「はぁ?何言ってんの?」
「ほら、いつもなら『時間大丈夫か?』なんて言わないだろ?」
「そうか?おかしいのはナツキの方じゃね?」
「…なんでもねーよ!バーカ!ベー!」
そういってナツキはさっさと学校へ行ってしまった。
腕時計を見ると時間は「8時30分」だった。
「やべ、俺もそろそろ行かないと…」
そうして俺も学校へ向かった…
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