一章「真実」

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教室に入った俺は自分の席についた。 俺の席は窓側の列の一番後ろだ。 「おはよ~タカフミ!!」 席に着いた俺に声をかけてきたのは「ケイゴ」だった ケイゴとは高校で出会い仲が良くなった。 「おぉ!おはよう、ケイゴ。」 「それだけかよ!!」 朝っぱらからテンションの高い奴だ 「何が?」 「何が?じゃねーよ!!なぁタカフミ~数学の宿・・・」 「あ~またかよ。毎回自分でやれって言ってるだろ!」 「・・・そうだよな、わかった・・・」 「・・・」 「おい、ケイゴ!ほら!!」 俺はケイゴに数学のノートを投げた 「マジで!!良いの!?」 「さっさと写せよ。」 「ありがとう!!」 ケイゴは自分の席に着き、一生懸命ノートを写していた。 「おはよ、めずらしいな。お前が宿題写させるのって。」 声をするほうをみると俺の前の席の「シュン」だった。 シュンはそういって自分の席に着いた。 「おはよ、たまには良いかな?ってな。」 本当は今日はなんかいつもとは違う事をしたかっただけだった。 「それよりさ、来週からテストだろ?どうすんだよ、タカフミは?」 「ん?何が?」 「あれ?昨日のメール見てねーのかよ?」 「昨日?メール?なんだ?」 「月曜日に皆でテスト勉強しようって話だよ。」 「皆って?」 「俺、お前、ケイゴ、ナツキ、チカ、カオリの3対3の合コン式勉強会!」 「・・・アホか?俺、パス!!」 「はぁ?じゃ、誰が俺らに数学おしえるんだよ!!」 「知るか。」 シュンは色々言っていたが、俺は行く気がしなかった。 「お~い、チカ!タカフミ月曜パスだって!」 シュンが、遠くでナツキと話しているチカに言った。 チカとナツキが近づいてくる。 「おい、タカフミ!月曜に勉強教えてくれよ。」 必死こいてノートを写していたはずのケイゴまで来た。 「ケイゴは、ノートさっさと写せよ!」 ケイゴは渋々ノートを写しに戻った。 「おはよ、タカフミくん。月曜ダメなの?」 そう問いかけてきたのは「チカ」だった。 「あぁ、ちょっとな。」 「もう今日から2月だし、火曜のテストまで時間が・・・」 「わりぃ」 俺はそう言って席を立った。 「ちょっと、保健室行ってくる」 皆が止めるのをよそに俺は教室を出た。 「そっか・・・今日から二月か・・・」 「どうしたの?ナツキちゃん?」 「チカ、もし、タカフミに聞きたい事あったら今日中に聞きな。  あいつ、月曜休むから・・・」
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