悲しい決意

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「失礼しました。」 職員室の前。 通りかかると、ちょうど先輩が出てきた。 結局あのあと、俺の思考が止まり あれ以上問い詰める事ができなかった。 電話越しだったし。 やはり、直接聞かないと納得できない。 「先輩。何やらかしたんすか。」 「おっ?おお、リョウか。別に、呼び出されたんじゃねえよ。」 先輩は、一瞬驚いた顔をした。 「何してたんすか。」 「ああ、留学の話を、な。」 ─────留学… 本気なのか…? 「先輩…ソレ…」 「おれ、英語が苦手でな~。もーちょっと頑張れって言われた。」 そう言って笑う先輩。 俺は納得してない。 許してない。 行かせない。
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