第3話

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GKはすぐに体制を立て直し、 前線に大きくけりだした。 「これは再び大きなパスです。」 そのロングパスは中澤の頭をも超えていった。 慌ててボールを取りにいった中澤だったが、 その背後からすごい勢いで追いかける選手がいた。 王だ。 「これは危ない!!」 そのスピードですぐに中澤に追いつき、抜かして、ボールを拾った。 「王、簡単に中澤を振りぬきました。」 そのままスピードを変えずにドリブルをする王を中澤も止めることができずに独走態勢となってしまった。 王と近藤の一対一。 王はずっと近藤の動きを警戒していた。 近藤がゴールから飛び出すと、 王はここぞとばかりに急ブレーキをして、 ボールをポンと浮かそうとした。 しかし、王の左側から足がのびてきた。 それは高橋の左足だった。 完全に警戒していなかった王はあっさりとボールをクリアされてしまい、 日本はなんとかピンチを防いだ。 「日本、ここは高橋の活躍でピンチを防ぎました。」 「さすがは高橋ですね。」 「ええ、日本を代表するDFの一人です。」
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