運命の扉

4/8
213人が本棚に入れています
本棚に追加
/76ページ
電車じゃなく、車で通勤しているのは、この心地良さが堪(たま)らないからだ。 車という狭い移動空間は、自分の部屋の次に落ち着く、憩(いこ)いの空間なのだ。 音楽を聴きながらの片道40分の通勤は、心安らぐひと時であり、僕の大好きな時間だ。 気分が乗って調子のいい日は、信号にだってかからず、不思議とスイスイ行けたりするものだ。 生命(いのち)のバイオリズムが、毎日違う旋律(せんりつ)を奏(かな)でているようだ。 宇宙も生命も、繰り返しのリズムの中にいる。 そのリズムが、たとえある日突然途切れたとしても、より大きな繰り返しの中に吸収されるのかもしれない。
/76ページ

最初のコメントを投稿しよう!