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一瞬、集中力が切れたと同時に、
木人達が襲い掛かり、見事に、頭、胸、腹、腰、脛、一本づつ入れられた。
木の上では、我慢していた笑い声が、爆発していた。
少女は、今にも枝から落ちそうな位手足をバタつかせ、お腹を抱え笑っていた。
少年は、すぐさま反撃し、瞬く間に5体の木人をなぎ倒した。
すっと目隠しをとり、笑い声の主を睨み付け、怒りをあらわに大声を上げる。
「ミン!」
叫ぶやいなや、凄い跳躍力で、一気に、ミンのいた場所まで飛んで来た。
トンと跳ね、枝から枝へ逃げるミン、
「いや~ドリファンがおこった~」
ドリファンの怒りますます、木刀を振り回し、凄い勢いで迫るも、いっこうに追い付かない。
追うドリファン、逃げるミン。
「いや~ん、許してゆるして!」
と、言いつつ、ミンの顔は、満面の笑み。
嬉しくって嬉しくって仕方がないようだ。
相変わらず、ミンは、木の葉一つ動かさない。
一方、ドリファンは、凄い勢いで風を巻きながら移動しているので、枝を折らないものの、ガサガサ音を立てている。
「こら~ミン」
「いや~ん、ゆるして!ゆるして!」
「まて~!」
「おねが~い、ゆるして~!」
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