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少しぐれ目のドリファンをよそに、ダマリアは、話を始めた。
「ドリファンよ、少し用事で、森を離れなければ成らなくなった。」
ダマリアは、ドリファンの顔を見、話を続けた。
「よって、これより試験を行う。」
「合格すれば、冒険に出る事を許そう。」
ドリファンは、目を丸くし、ダマリアを見た。
「ほんと?…」
「ああ、本当じゃとも。」
今まで、一度もタバの森を出た事の無い、ドリファンは、嬉しくって仕方がない。
「う~ん、やった~~!」
「何体倒せばいいの?何体でもこ~い!」
腕をぐるぐる回している。
ダマリアは、静かに眺め、本来、やらせたくない修行を試験として行う事に抵抗を感じていた。
しかし、森に残しても勝手に森を出ていくのは、火を見るより明らか。そして、殺される。
「ドリファンよ、お前の相手は、ウッドゴーレム、木人じゃないぞ。」
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