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ダマリアは、指先を弾いた。
すると、ドリファンの手前の地面から、青白い光の古代文字が円を描いていく。
「ほれ。」
光文字の輪の中から、ポン、と、鞘に収まった剣が飛び出してきた。
ドリファンは、サッと手にし、少しだけ刃を出し確認する。
両刃の真剣だ。
ドリファンは、試験の難度をなんとなくだが、感じ取った。
そして、ミンも。
「ドリファンやめれば~。」
「やる!」
「なんか、ヤバそうだよ~。」
「それでも、やる!」
「ミンよ、ドリファンから離れるのじゃ。試験を始めるぞ。」
ミンは、ダマリアの横に来た。
ダマリアが、ぶつぶつと呪文を唱え始めると、地面に光る魔法文字が、走るように、ドリファンの周りを囲っていく。
気がつけば、ドリファンを中心に光の円が、完成していく。
光が繋がった瞬間、透き通る壁が光の上から空高くまで伸びていった。
その様子を中から見ていた、ドリファンは、上を見上げて、さすがに、これは、飛び越えられない、と、思う。
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