秘剣、旅立つ。

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「如何なる用件か?力ある戦士殿?…」 黒鎧の騎士は、少し驚いたが、 嬉しくもあった。 自分の本質が、 騎士ではなく、あくまで戦士である事を。 「申し遅れました、イストニア王国、第一近衛師団、団長、ギルメーアと申します。 至急、大魔導師ダマリア様に取り次いで貰いたい、先王との約定の件であると。」 その時、周りに張り詰めた重圧のような気が、やわらいでいき、 と、同時に視界が回復してきた。 「我は、ダマリア、バスター族最後の生き残り、魔導の者である。」 ギルメーアの前に居たのは、ダマリア本人であった。 ギルメーアは、ダマリアを見て驚いた、想像していた姿とはずいぶんと違っていたからである。 そもそも、ギルメーアは、バスター族を見るのも初めてであるから、当然と言えば当然であった。
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