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俺は佐藤貴助。
現在16歳で高校生。
細身で身長181センチ。
顔はハーフの親から譲り受けて目鼻立ちがしっかりしている。
女に負ける事ないぐらいの綺麗な肌におばあちゃん譲りの青い目。
クォーターだけど、ハーフと変わらないと思う。
「佐藤君ってカッコいいよねぇ」
「うん、俺もそう思う。」
「またそうキッパリ言うのも私は好きぃぃ~」
香水を振り撒いた女子に囲まれる毎日を送っている。
天気のいい昼休み、髪の毛をクルクル指で触りながらこんな事を言い出した。
「そういや、上原さんって7人も彼氏いるらしいよ?」
上原?
「え、マジで!?上原って上原マチコ?
あれっしょ?モテなさげな子。どうせ噂でしょ~?」
別の女がやけに興奮気味だ。
女ってこういう話好きだよなぁ…
「やーマジだって。本人が言うんだから間違いないって!」
俺の周りで女子達が騒ぎだした。
7人か・・・まぁ俺ほどいい男はいないだろうけど。
ちょっと気になるな。
「誰?上原って…」
俺が聞くと右にいた女が指をさした。
「隣のクラスだよ。え~佐藤君興味あるの?」
「7人も彼氏いたら佐藤君でも相手されないんじゃない?」
何!?この俺が!?
「ぶはっそれ笑える!佐藤君が相手されないとか!!」
相手にされない…?
この俺が?
七人の男に負けていると?
え、もう一回言っちゃっていいですか?
この俺が?
ありえん。
絶対ありえないですけど!!
「私は結婚するまで処女を貫き通すとか言ってたよ?」
いや無理があるだろ!!
俺は小ばかにするように笑った。
「ほんとだって!
じゃあ佐藤君聞いてみなよ!
マジで彼氏居たら佐藤君あの子落としてみせてよ!」
俺の辞書にフラれるという文字はない!!
俺は自信満々に上原とかいう奴のもとへ行く事にした。
そしてこの出会いが
俺の人生を変える物語だと
その時は気付きもしなかった。
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