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「勝手に家きてもうたけど大丈夫?」
学校が終わるとうちらは貴助の家の前にきた。
「いけるいける。寒いから温かいお茶でも出してもらおう」
あつかましいな葵。
もう12月。
雪が降りそうな空。
ピンポーン
ためらいなくラブはインターホンを押した。
「…はい」
「貴助~私らだよぉ!
今日休みだったから心配してきちゃった」
「風邪はひいてないけど…」
貴助の声が暗い。
インターホン越しやからか?
「とにかく家ん中あげろや」
「…入りたいなら入れば?カギ開いてるから」
貴助の様子がおかしい。
ラブも気づいたのか一瞬眉間にシワを寄せた気がした。
「おじゃましまぁす」
「マチコちゃん、階段気つけてね」
「…うん」
『入りたいなら入れば』
そんな冷たい発言するような人だっけ?
いつもの貴助なら笑顔で入ってきてほしそうに言うやん。
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