坂上 智代√       4月15日(火)

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学校へ続く長い坂道 また、いた。 朋也「おまえ、またかよ…。どうして、ひとりじゃ上がれないんだ?」 女の子「えっと…、それは…、その、なんといいますか…」 朋也「いや、別に無理して話さなくていいけどさ…、俺ら他人だし」 女の子「あ、はい…」 朋也「でもさ、学校は真面目に出たほうがいいぞ」 女の子「遅刻してます」 ぴっ、と俺を指さした。 朋也「俺はいいんだよ…俺は…」 目を逸らす。 そもそも何を俺はこんなに真面目ぶって、他人を諭してるのだろう。 そう、こいつの言う通りだ。 同じ不良学生だ。 朋也「好きにしてくれ」 見捨てて、ひとり坂を登り始める。 ただ… そんな不良に見えなかったから、話かけてしまっただけだ。それだけだ。 女の子「あっ、待ってください」 声…さっきの女の。 女の子「あの…ついていっていいですか」 振り返ると、すぐ後ろにちょこんと立っていた。 朋也「どうして」 女の子「それは…、ひとりで行くのは、不安だからです。………」 こんな見ず知らずの男を頼るこいつ。 友達のひとりやふたり、居るだろうに、なんでまた俺なんかを…。 俺は逆光に目を細めながら、坂を見上げる。
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