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触れられた部分が未だに熱を持っていて。
キスした時の表情が頭から離れなくて。
悔しいけど…
思惑通り、意識させられちゃったんだ。
「…キスもえっちもしない」
「え?」
ピタリと足を止めた未来。
振り返り優の緩んだネクタイを掴むと、グイッと顔を引き寄せる。
「…あたしが…優の事、「男」として、ちゃんと好きって言えるようになるまで…」
耳元で囁き、そのまま頬にそっとキスをした。
半端なく不器用だけど、意外と一途な優に対する気持ち。
友達の「好き」から恋愛の「好き」へ、未来の中で確実に動き出していた。
今はまだ、友達以上恋人未満。
そんな2人が恋人同士になるのは、そう遠くない…
「未来…やばい可愛すぎ。抱き締めるのはありだよな?」
「ちょ、離せばかぁっ!」
…はず。
―END―
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