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それから1時間が経った
今の時刻は午後9時
…鬼ごっこスタートまであと、16時間
母「龍、佳奈をしっかり守るのよ!絶対はぐれないようにね!」
龍「…母さんはどうするんだよ?」
母「私はいいの…あなた達が生きてくれるならそれだけでいい」
母は首を横に振り、死ぬ覚悟を決めているようだ
佳奈「いや!一緒に逃げようよ。母さんがいなかったら私達、龍と二人きりになっちゃうんだよ…もう誰も失いたくない…」
母「おいで…佳奈」
母は涙を流し続ける佳奈を強く抱き締めた
母「母さんと父さんは、あなた達が産まれて来てくれた時、凄く喜んだわ…可愛い子供が二人も出来たんだから…その時思ったのこの子達の為なら、死んでもいいって…親っていうのはね、子供の為なら何でもできるの…だからあなた達には生きて欲しい…母さんは一緒にはいけない」
母は自分の気持ちを精一杯、龍と佳奈に伝えた
龍「母さん…」
佳奈「いや!いや!」
佳奈はいまだに母に抱きつき、泣いている
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