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「自覚が無いのはマズいからな。自覚が無いよりは有る奴の方がまだマシだと思う。」
「まぁ、確かにな。それについては賛成だ。」
「つまり、自覚があれば何をしても許される!」
「いや!それは全然全くマジで真剣に違うと思うぞ!?」
ていうか、自分で言ってたらワケねーよ。
「まぁまぁ、親友。僕、顔は可愛いんだから許してよ。」
ぺろっと舌をだして、てへ、と笑う美緒。
本当だよ。
黙ってりゃ可愛いのに。
このちょっと(凄く)おかしな(特に頭が)少女は、俺の幼なじみの朝倉美緒。
基本パジャマ姿で、自分の部屋に籠もっている。ニートとか不登校とか、そう言うんじゃなくて、いや、まあ、実際ニートだし不登校なんだけど、そうじゃなくて、生まれつき体が弱いのだ。毎日学校に通う事すら出来ない程に。
だから、幼なじみで、家が隣同士というよしみもあり、週に三回、火・木・日に、こいつのところに会いに来る事にしている。
学校の話とか、今日の出来事とか、そういう事を話してやると凄く喜ぶんだ。それに勉強を教えてやらなくちゃいけないし。自分でもやってるらしいけど、分からない事があると俺が教えてあげている。
こいつにとって、外の世界の情報源は、俺と床の間にあるテレビのニュース位しか無いのだ。
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