第3章 ~青雷~

59/111
前へ
/1457ページ
次へ
「話の前にすまないけど、その機械のパネルの映像は地図なのか?」  気になってしまったが故、理性より早く口が動いてしまった。  話に向けて構えをしていたエレアは、目の前にある機械を持ち。 「あぁこれか。定高の言う通り、映像はこの街の地図だよ。  正確に言うと、屍体の位置情報を地図事送って貰えるから、見える形に映像化している訳なんだよ」  と、答えてくれた。  しかし、概要は分かっても真意はよく分からなく。自然と口がまた動く。 「屍体の位置情報が送って貰える……。  すまないが、その意図が掴みきれない。説明を頼んでいいか?」 「説明は簡単なものさ。  この争乱は屍体を倒し、全ての名を集めた者が勝者だ。けど、屍体の居場所を知らずして、街を虱潰(しらみつぶ)しに探したりはしないさ。  ちゃんと、居場所を教えてくれる人が用意されている。  定高。少し目を閉じて、情報を手繰り寄せるようにイメージしてみてくれ。魔術師なら多分それで見えるハズさ」  イマイチイメージは伝わらなかったものの、適当にやればいいか。  目を閉じて、外部からの何かを体内に入れる想像を試みた。
/1457ページ

最初のコメントを投稿しよう!

341人が本棚に入れています
本棚に追加