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カタン…
「いらしゃいま…!?」
来客を告げるベルの音を聞いて奥から女性が顔をだした。
お互いの顔を見て二人は驚き一瞬言葉を失う。
「…空、月さん?」
「…櫻田さん、…何故ここに?」
「それはこちらです。突然居なくなられたのだから。」
「あっ…すみません。きちんとお話せずに転院してしまって。どうぞ。」
促され竹流はカウンターへと座る。
カチャン
陶器がぶつかりあう小さな音が静かな店内に響く。
出された紅茶を一口飲み気持ちを落ち着けてから話を続けた。
「貴女の事随分と捜しました。まさかこんな近くに居るとは思いもよりませんでしたよ。」
「…本当にすみません。ですが私は長期間この店を閉めておくわけにはいかないんです。だから…」
「空月さんが通ってらっしゃる病院はこの近くですか?傷は大丈夫ですか?」
「あ、はい。傷は完治しました。通っている所は病院というほどじゃないかもしれません。小さな個人経営だから。」
「はぁ、…それでは見つからないわけですね。」
「あの、本当にすみ…」
カランッ
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